
# 経営企画・事業会社の企画職から戦略コンサルへ|職務経歴書の実績を1件ずつ書き換える方法
経営企画や事業会社の企画職から戦略コンサルへ移るとき、職務経歴書で悩みやすいのは「経営企画」という肩書ではない。中期経営計画、新規事業、投資判断、事業再編、全社改革といった経験を、戦略コンサル側が判断できる一つのプロジェクト実績へ変換できているかである。
「経営会議資料を作成」「関係部署と調整」「プロジェクトを推進」と書くだけでは、何を分析し、どの選択肢を比べ、誰の意思決定を動かしたのかが分からない。一方で、担当業務を細かく並べすぎると、戦略テーマと単なる事務局業務の境目が消える。
戦略コンサル向けの職務経歴書では、次の7項目を一つの案件としてつなげる。
```text期間 / 対象 / 課題 / 分析 / 成果物 / 意思決定 / 結果```
この記事では、架空の3ケースを使い、中期経営計画、新規事業の市場参入、投資・事業DDまたは事業再編の「修正前」と「修正後」を全文で示す。数字・会社名・成果はすべて架空であり、市場相場や実績の証拠として使うものではない。読み終えたら、自分の案件を1件選び、同じ7項目で書き換え、応募先のタイプまで決められる状態を目指す。
事業会社の経営企画経験は、戦略コンサルで評価される可能性がある。ただし、「経営企画だから戦略案件に近い」と自動的に評価されるわけではない。採用側が確認したいのは、次の距離である。
| 確認する距離 | 職務経歴書で示すこと |
|---|---|
| 課題から分析まで | どの市場・顧客・競合・財務データを見て論点を定めたか |
| 分析から選択肢まで | 何案を比較し、どの評価軸で優先順位を付けたか |
| 選択肢から意思決定まで | 役員・事業部長にどの資料で何を提案したか |
| 意思決定から実行まで | 施策、KPI、ロードマップ、会議体をどう設計したか |
| 実行から結果まで | 売上、利益、投資回収、期間短縮など何が変わったか |
「会議に出席した」では意思決定への距離が遠い。「経営会議へ選択肢を提示し、投資継続の判断を得た」なら近い。「PMOとして進捗を管理した」だけなら実行管理の経験であり、戦略テーマの判断を自分で作ったのかを追加で確認する必要がある。
応募判断は次のように分けるとよい。
この区分は合否を決めるルールではない。求人票の対象業界、担当フェーズ、必要経験と、自分の実績を照合するための初期判断である。
JACの戦略コンサルタント向け記事は、職務経歴書で「誰に、何を、どの手段で、どの程度の成果を出したか」を明確にし、中期経営計画や市場分析、財務モデル、経営層への報告、数値成果を例示している。typeは、戦略系コンサルの職務経歴書で、専門分野を明確にし、プロジェクトを「クライアント、内容、成果、役割」のセットで書くことを勧めている。Pasonaは、職務要約、職務経歴、スキル、自己PRという一般的な構成と、冒頭の要約で応募先への貢献を示す考え方を紹介している。Deloitte Tomatsu HRも、課題に対してどの立場で関わり、どんな成果を出したか、役割・範囲・成果・再現性が重要だと説明している。
これらは書類の骨格として正しい。ただし、「中期経営計画を担当」「新規事業を推進」という一行を、どのように戦略コンサル向けのプロジェクト記載へ変換するかまでは、一般的な項目表だけでは決まらない。ここでは、各項目に何を書くかを固定する。
| 項目 | 書く内容 | 避ける表現 |
|---|---|---|
| 期間 | 月単位の開始・終了、または現在まで | 「数年間」だけ |
| 対象 | 事業、地域、顧客、予算、対象部門 | 「全社案件」だけ |
| 課題 | なぜ検討が必要だったか | 「経営課題に対応」 |
| 分析 | 市場、競合、顧客、財務、投資採算、業務データ | 「データ分析を実施」 |
| 成果物 | 中計案、事業計画、投資委員会資料、ロードマップ、KPI | 「資料作成」 |
| 意思決定 | 誰に何を提案し、何が決まったか | 「合意形成を支援」 |
| 結果 | 売上、利益、採択、期間、コスト、対象範囲 | 「成功に貢献」 |
職務要約や自己PRを先に磨くより、まずプロジェクト1件をこの表で書く。プロジェクトの中身が具体化すれば、職務要約は後から作れる。既存の事業会社からコンサル転職する職務要約の250〜350字例と役割を重ねないため、今回は冒頭要約の完成度ではなく、実績本文の変換を中心にする。
法人名を一括りにして「戦略コンサル向け」と考えると、同じ実績でも応募先を誤る。公式情報から確認できる業務領域を、職務経歴書の接点へ落とす。
Strategy& Japanの採用ページは、戦略コンサルティングを担うチームとして、一定の実務経験者を中途採用している。また、理想論だけでなく実現可能な戦略を策定し、実践され効果を生むところまで支援してきたことを説明している。
ここから職務経歴書へ落とす場合、経営会議で方針を提案しただけで終えず、実行能力を示す。たとえば、中計の重点テーマを決めた後にKPI、投資配分、ロードマップ、部門横断の実行体制まで設計したなら、戦略と実行の接点ができる。Strategy&の採用ページが個別候補者の合格基準を公表しているわけではないため、ここは求人の記載と自分の経験を照合する編集上のマッピングである。
EY-Parthenonの公式キャリアページは、企業・成長戦略、トランザクション戦略と実行、ターンアラウンド・リストラクチャリング戦略などを扱い、戦略の策定から実行までクライアントを支援する領域を説明している。新市場参入、ポートフォリオ再構築、資本配分、事業再建も例示されている。
したがって、同じ「新規事業経験」でも、市場規模を推計し参入方式を比較した人は企業・成長戦略寄り、買収候補の事業性や投資価値を評価した人はトランザクション寄り、撤退・再編・収益改善を設計した人はターンアラウンド寄りになる。法人名と職種名を混同せず、どの案件フェーズに接点があるかを書く。
Monitor Deloitteの公式ページは、企業戦略・事業戦略、成長プログラム、イノベーション戦略、デジタルを組み込んだ全社戦略、価格戦略、コスト改善、シナリオプランニングなどを説明している。経営幹部と連携し、ケイパビリティを特定して優先順位と獲得・進化の道筋を設計することも示されている。
職務経歴書では、単に「事業戦略を策定」と書かず、外部環境をどう読み、どの能力を強化し、優先順位をどう決めたかを書く。中計、ポートフォリオ、新規事業、プライシング、コスト構造改革の経験を、成果物と意思決定へ分解する。
KPMG FASのStrategy部門公式求人は、Strategy & Value Creation業務として、経営・事業戦略立案、M&AディールのBDD・事業計画策定、買収後・売却前・再生・再成長局面の企業価値向上を示している。業務カテゴリは次のA/B/Cに分かれる。
ここまでのA/B/Cは、KPMG公式ページに明記された業務内容という「事実」である。公式ページの記載と、この記事の架空ケースを応募先に合わせて読む「マッピング」は分けて扱う。
| 公式カテゴリ | 公式ページの記載 | 職務経歴書で確認できる論点 |
|---|---|---|
| A | 経営・事業戦略の立案 | 市場・事業・競争環境を分析し、経営方針や事業計画の選択肢を作ったか |
| B | M&AディールのPre-DealおよびIn-Deal段階に係る支援 | 買収・売却のディールのどの局面で、事業性・市場・計画を評価したか |
| C | Value Creation戦略構想立案及び戦略実行に係る伴走支援 | 買収後、売却前、再生・再成長などで、売上向上・コスト削減・キャッシュフロー改善へつなげたか |
| 架空ケース | 主な対応づけ | 対応づけないこと |
|---|---|---|
| 中期経営計画 | 事業ポートフォリオ、投資配分、経営会議での方針決定はA | 買収候補のDDや買収後施策を書いていないため、B・Cの経験とはしない |
| 新規事業の市場参入 | 市場・顧客・競合・参入方式・収益性の比較はA | 外部SaaSとの提携判断だけでは、M&AのBDDであるBとはしない |
| 投資評価・事業再編 | 事業性評価と再編方針はBに近い論点、100日計画と価値改善はCに近い論点 | 社内の投資評価を外部クライアント向けBDDの実績と置き換えない |
したがって、A=経営・事業戦略、B=M&AディールのPre/In-Deal支援、C=Value Creationの構想と実行伴走という対応関係は崩さない。ケースからどのカテゴリに接点があるかは、求人へ合わせるための編集上のマッピングであり、採用可否や経験年数の充足を断定するものではない。実際にKPMGへ応募する場合は、公式ページに記載された求める人物像、経験年数、英語力なども別途確認する。
書き換える案件を1件選び、最初は日本語のまま次を埋める。
```text【プロジェクト名】期間:20XX年X月〜20XX年X月対象:事業・地域・顧客・売上規模・対象部門など課題:意思決定が必要になった背景分析:自分が行った分析、比較、仮説検証成果物:誰に提出した何の資料・計画・モデルか意思決定:誰に何を提案し、何が決まったか結果:数字、採択、開始、改善、短縮、削減などチーム:人数、所属、社外パートナー本人の役割:自分の担当範囲と判断```
「チームで実施」しか分からない場合は、チームの成果と自分の担当を分ける。自分が分析を担当したのか、資料の構成を決めたのか、役員説明を行ったのか、実行後のKPIを追ったのかを、事実に沿って書く。盛るために役割を広げてはいけない。
以下は架空の候補者・会社・数字であり、市場相場や実績の証拠には使えない。候補者は、架空会社「東都エンジニアリング」の経営企画部に所属する人物とする。
2023年4月〜2024年3月、中期経営計画の策定を担当。各事業部から情報を収集し、外部環境や競合を分析。経営会議向けの資料を作成し、関係部署と調整しながら重点施策を整理した。策定後はKPIの進捗管理を行い、計画の実行を推進した。
この文章では、担当したことは分かる。しかし、対象事業の範囲、分析の中身、どの選択肢を比較したか、本人がどの資料を作り、経営会議で何を決めたかが不明である。「情報を収集」「調整」「推進」は、本人が分析者なのか事務局なのかを判断できない。
中期経営計画策定・事業ポートフォリオ見直し
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期間:2023年4月〜2024年3月(12か月)
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対象:国内3事業・海外2拠点、売上高約420億円の産業機器事業。計画期間は2024〜2026年度。
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チーム:経営企画4名を中心に、各事業部の責任者・財務担当と連携。
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課題:既存主力事業の需要鈍化と、複数の新規投資候補が同時に存在し、限られた投資枠をどの事業へ配分するかを経営会議で決める必要があった。
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分析:市場成長率、競合5社の価格・シェア、顧客業界別の受注残、事業別の限界利益率を統合し、ベース・成長・撤退遅延の3シナリオを作成。各事業のROICと投資回収期間を比較し、投資継続、提携、縮小の3案を評価した。
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本人の役割:経営企画4名のうち分析リードとして、事業部から受け取った計画を共通前提へ補正し、事業別の財務モデルを構築。経営会議資料では、ポートフォリオ選択肢、投資額、3年間の利益影響、実行上の主要リスクを1枚の比較表にまとめ、事業部長・CFO・CEOへの説明を担当した。
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成果物:中期経営計画本文、事業ポートフォリオ評価シート、3シナリオの財務モデル、重点施策ロードマップ、事業別KPI一覧、経営会議向け意思決定資料。
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意思決定:低採算事業への追加投資を延期し、成長事業2件への投資を優先する方針と、月次KPIレビューを行うガバナンスを経営会議で承認取得。
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結果:3年間の投資配分を再設計し、計画上の営業利益率を架空の数値である4.0%から6.5%へ引き上げる案を採択。計画初年度のKPIレビュー対象を5事業から3重点事業へ絞り、経営会議の報告資料作成工数を架空の数値である月80時間から50時間へ削減した。
この修正後の文章から読み取れる接点は、企業戦略、事業ポートフォリオ、投資配分、シナリオプランニング、経営層への意思決定支援である。Strategy&やMonitor Deloitteの企業・事業戦略、成長戦略、全社変革系の案件と接点を作りやすい。EY-Parthenonでも企業・成長戦略やポートフォリオ再構築のテーマに近い。
KPMG FASの分類で見ると、主たる接点はA「経営・事業戦略の立案」である。財務モデルと投資配分を作った事実はBやCへ広がる可能性を示すが、M&AのPre-Deal・In-Dealを担当したと書いていない以上、Bの経験があると断定してはいけない。買収候補の評価や買収後のValue Creationまで担っていないなら、そこは「近接経験」として面接で説明する。
次は、架空会社「アーク物流サービス」の事業企画部で、新しい法人向けサービスを検討した候補者の例である。数字はすべて架空であり、市場実績ではない。
2022年7月〜2023年6月、新規事業の企画を担当。市場調査、顧客ヒアリング、競合調査を実施し、サービス内容を検討した。営業・システム・法務と連携してPoCを立ち上げ、経営会議で承認を得た。関係者を巻き込みながら事業化を推進し、初年度売上に貢献した。
「市場調査」「顧客ヒアリング」「PoC」は戦略案件に近い言葉だが、誰の課題を、どの市場で、どの参入方式で、どの判断基準により選んだのかが書かれていない。また「初年度売上に貢献」は結果が曖昧で、本人の成果かチーム成果かも不明である。
法人向け配送最適化サービスの市場参入検討
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期間:2022年7月〜2023年6月(12か月)
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対象:国内中堅メーカー・卸売業向けの配送計画最適化サービス。営業、データ分析、プロダクト、法務からなる社内7名チームと外部技術パートナー2社。
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チーム:事業企画3名を案件コアとし、営業・データ分析・プロダクト・法務の社内メンバー、外部技術パートナー2社で構成。
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課題:既存の物流受託事業の粗利が停滞する中、顧客の配送効率化ニーズを新サービス化する可能性があった。ただし、自社開発、外部SaaSとの提携、既存顧客向けの限定提供のどれで参入するかは未決定だった。
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分析:顧客18社へのインタビューを、配送計画、積載率、納期遵守、システム連携の4論点で整理。競合12サービスの機能・価格・導入期間を比較し、対象顧客を売上規模と配送拠点数で3セグメントに分類した。自社開発、提携、限定提供の3案について、初期投資、月額単価、導入期間、3年累計粗利、失敗時の撤退条件を試算した。
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本人の役割:事業企画3名のうち案件リードとして、顧客インタビューの設計、競合比較表、セグメント別の事業性モデル、参入方式の比較資料を作成。営業責任者とともに重点顧客3社を選び、プロダクト責任者とPoCの検証項目を定義した。経営会議では、最大市場ではなく導入確度と収益性の高い第二セグメントへ先行参入する案を提案した。
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成果物:市場セグメント仮説、顧客課題マップ、競合比較表、3案の事業性モデル、参入判断資料、PoC設計書、検証KPI、12か月の事業化ロードマップ。
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意思決定:経営会議で、外部SaaSとの提携を前提に第二セグメントへ限定提供し、3か月のPoCで継続率・導入工数・粗利率を検証する方針を承認取得。
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結果:架空の数値として、PoC対象を3社から開始し、4か月後に有償契約8社へ拡大。初年度売上1,800万円、粗利率42%、導入期間を当初想定の6か月から10週間へ短縮した。検証KPIが未達の場合に追加投資を止める撤退条件も設定した。
この例の強みは、新規事業を「アイデアを出した話」ではなく、市場、顧客、競合、参入方式、収益性、撤退条件の比較へ変えている点にある。Strategy&やMonitor Deloitteの成長戦略、新規事業、イノベーション、マーケットエントリー系の案件と接点がある。EY-Parthenonの企業・成長戦略、新市場アクセス、事業拡大のテーマにもつながる。
KPMG FASのA/B/Cでは、まずAの経営・事業戦略、特に成長戦略・新規事業の接点が強い。提携先の選定や投資判断がM&AのPre-Dealに該当する具体的な経験であればBへつながるが、今回の例はSaaS提携の事業化判断であり、M&AのBDDを経験したとは書いていない。接点の近さと経験の有無を区別する。
最後は、架空会社「西日本素材グループ」の経営企画部で、子会社投資と事業再編を担当した候補者の例である。会社名、期間、人数、金額、結果は架空であり、市場実績や実在の案件ではない。
2021年10月〜2023年3月、子会社の事業再編プロジェクトに参画。財務・営業・人事・法務と連携してデューデリジェンスを行い、収益性や業務プロセスを確認した。経営会議に報告し、再編後の体制を検討。プロジェクト事務局として会議運営、課題管理、進捗管理を行い、再編を完了させた。
この文は、DDと再編の両方を含むが、何を評価し、どの投資判断を支え、再編後にどの価値を作るのかが不明である。「財務・営業・人事・法務と連携」も、本人が分析したのか、資料を集めただけなのか分からない。「完了」は成果だが、対象範囲や改善結果がない。
子会社投資評価・事業再編構想・100日実行計画
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期間:2021年10月〜2023年3月(18か月)
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対象:売上高約90億円の子会社2社、営業所14拠点、従業員約240名。投資継続、統合、撤退の選択肢を比較し、再編後の運営モデルを設計。
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チーム:経営企画5名を中心に、財務・営業・人事・法務の8名分科会と子会社側の責任者が参加。
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課題:2社が類似顧客へ別々に営業し、重複拠点と低採算商品を抱えていた。追加投資による成長余地があるのか、統合によるコスト削減が先なのか、撤退すべき事業があるのかを投資委員会が判断する必要があった。
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分析:財務担当と月次損益を顧客・商品・拠点単位へ分解し、営業担当と受注確度・失注理由・顧客重複を分析。人事・法務と、統合時の雇用・契約・許認可リスクを整理した。投資継続、2社統合、低採算事業の譲渡検討の3案について、3年間のキャッシュフロー、統合コスト、シナジー、実行リスクを比較した。
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本人の役割:経営企画5名のうち案件リードとして、投資評価モデル、顧客重複分析、拠点別損益、再編シナリオ比較、投資委員会向け論点整理を担当。財務・営業・人事・法務の8名分科会を運営し、各論点を意思決定事項と実行課題に分けた。取締役会では2社統合と重複拠点の段階閉鎖を提案し、統合後100日計画の責任者とKPIを定義した。
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成果物:事業DD論点リスト、顧客・商品・拠点別収益分析、3案の投資評価モデル、シナジー試算、リスク一覧、再編基本方針、Day100実行計画、月次モニタリングダッシュボード。
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意思決定:投資委員会で、追加投資を一括実施せず、2社統合を先行し、100日間で顧客重複・拠点採算・解約率を検証する段階投資方針を承認。取締役会で、14拠点のうち3拠点を統合対象とした。
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結果:架空の数値として、統合初年度の年間固定費を2,400万円削減、顧客重複の整理により営業訪問件数を18%削減し、統合後6か月の解約率を目標4.0%以内に維持。投資委員会への月次報告を、論点別の進捗・KPI・追加判断の3ページに標準化した。
この例は、投資判断、事業DD、再編、統合後の実行計画を一つにつないでいる。EY-Parthenonのトランザクション戦略と実行、ターンアラウンド・リストラクチャリング、ポートフォリオ再構築系の案件と接点がある。KPMG FASでは、M&AのPre-Deal・In-Deal支援に近いB、買収後や再編後の企業価値向上と実行伴走に近いCの両方を示しやすい。
ただし、社内投資評価と外部クライアントへのBDDは同じではない。社内案件を「BDDを実施」と言い換えず、「投資委員会向けの事業性評価」「顧客・商品・拠点別の収益分析」「統合後100日計画」と正確に書く。そのうえで、外部案件で再現できる分析と意思決定支援を説明する。
3ケースを通じて、修正前の抽象語が、修正後で何に変わったかを確認する。
| 修正前の言葉 | 修正後で置き換えたもの |
|---|---|
| 市場分析を担当 | 顧客18社、競合12サービス、3セグメントを比較し、参入方式を評価 |
| 経営会議資料を作成 | 3シナリオの財務モデルと投資配分比較を作り、投資継続・延期を提案 |
| 関係部署と調整 | 財務・営業・人事・法務の論点を意思決定事項と実行課題に分解 |
| 新規事業を推進 | ターゲットセグメント、価格、提携、PoC KPI、撤退条件を設計 |
| DDを実施 | 顧客・商品・拠点別の収益、キャッシュフロー、シナジー、リスクを分析 |
| PMOとして進捗管理 | 100日計画の責任者・KPI・追加判断の基準を定義 |
| 成果に貢献 | 利益率、売上、粗利率、固定費、工数、拠点数、意思決定期間で結果を記載 |
「調整」を完全に消す必要はない。重要なのは、調整した相手と調整の対象が具体的であることだ。例えば「営業責任者と重点顧客3社の選定基準を合意」「財務担当とキャッシュフロー前提を統一」と書けば、調整が分析・判断に結びつく。
次の質問に「はい」が多いものを、応募先候補の入口にする。
| 質問 | はいの場合に接点が強い職種群 |
|---|---|
| 市場・競合・顧客分析から、成長方針や事業ポートフォリオを決めたか | 企業戦略、事業戦略、成長戦略 |
| 新規事業の市場規模、顧客課題、参入方式、価格、提携を比較したか | 新規事業、マーケットエントリー、成長戦略 |
| 投資候補・買収候補の事業性、収益性、リスクを評価したか | 事業DD、トランザクション戦略、M&A |
| 買収後・統合後のシナジー、KPI、100日計画を作ったか | PMI、Value Creation、再編・実行支援 |
| 役員や事業部長へ選択肢と推奨案を提示したか | 戦略系、総合系の上流、FAS Strategy |
| 決定後の会議体・進捗・課題管理だけを担当したか | PMO、業務改革、トランスフォーメーション実行支援 |
最後の項目だけが「はい」なら、戦略専業へ無理に寄せない。PMO経験は価値があるが、戦略コンサル向けの書類で「戦略を策定」と書き換えると、面接で分析と意思決定の深掘りに耐えられなくなる。まず、業務改革、実行支援、DX、PMIのポジションで、自分が担った範囲を正確に出す方法がある。
逆に、役員へ提案したが実行は別部署だった場合も、実行まで担ったように書かない。「経営会議で投資方針を承認取得」「実行段階のKPIを設計し、月次モニタリングへ移管」のように、自分の関与の終点を明確にする。
「戦略コンサルならどこでも応募する」とすると、1件の実績を何度も薄く言い換えることになる。応募先の法人名より先に、求人票の職種名、担当テーマ、必要なフェーズを照合する。次の表は、上の3ケースを持つ人が応募順を決めるための具体例である。実際の募集職種・要件は更新されるため、提出時には必ず最新の公式求人で確認する。
| 自分の主実績 | まず応募する職種・案件 | 条件が合えば併願する職種・案件 | 見送る条件 |
|---|---|---|---|
| 中計・ポートフォリオ・投資配分 | Strategy&の中途採用、Monitor Deloitteの企業・事業戦略・成長プログラム、EY-Parthenonの企業・成長戦略 | KPMG FAS StrategyのAに当たる経営・事業戦略、全社変革やトランスフォーメーションオフィス | 求人の主業務がM&AのBDD、PMI、セパレーションに限定され、ディール・統合の実務が必須なのに、本人の経験が中計の事務局だけの場合 |
| 新規事業・市場参入・PoC | 新規事業、成長戦略、マーケットエントリー、イノベーション戦略 | Strategy&、Monitor Deloitte、EY-Parthenonの企業・成長戦略、KPMG FASのA | 求人が買収候補の事業DDやトランザクション実行を中心とし、M&A・財務DD・取引実務が必須なのに、提携検討とPoCしかない場合 |
| 投資評価・事業DDに近い分析・再編・100日計画 | EY-Parthenonのトランザクション戦略・実行、KPMG FAS StrategyのB・C、再編・Value Creation・PMI | Monitor Deloitteの事業ポートフォリオ変革・変革実行、Strategy&の実現まで伴走する戦略案件 | 会議運営・課題管理・進捗報告だけで、収益分析、投資判断、再編方針、価値改善KPIのいずれも本人が担当していない場合 |
見送る条件は「自分の肩書が弱い」ではなく、「求人が求めるフェーズを裏づける一文を、事実として書けない」ことで判断する。例えばKPMGのBに応募するなら、買収・売却のディール局面で、何を調査し、どの事業計画・投資判断を支えたかを説明できる必要がある。社内の新規事業や投資評価が近い論点を持っていても、外部M&Aの経験をしたことにはならない。
応募書類の主役は1求人につき1プロジェクトに絞る。中計ケースならAの経営・事業戦略向けに、分析・選択肢・経営会議の決定・KPIを前面に出す。再編ケースならBまたはCのどちらを狙うかを決め、事業性評価を強調するのか、100日計画と価値改善を強調するのかを変える。求人の職種名と実績の接点が一文で説明できない場合は、応募を急がず見送るか、別の案件を主実績にする。
直近の仕事ではなく、応募先のテーマに最も近い1件を選ぶ。期間を年月で書き、現在まで続いている場合は「20XX年X月〜現在」とする。複数案件を混ぜず、一つの意思決定単位にする。
対象事業、地域、顧客、部門、チーム人数、予算、期間のうち、守秘義務に触れないものを3つ書く。「全社」「大規模」ではなく、何をどこまで扱ったかを示す。
分析は「何を見たか」、成果物は「何にまとめたか」である。
```text分析:市場成長率、競合価格、顧客インタビュー、商品別利益率成果物:市場セグメント表、参入方式比較、事業性モデル、経営会議資料```
「資料作成」と書かず、資料の名前と、意思決定に使われた比較軸を書く。
「チームで検討」ではなく、自分がリードした分析、自分が作ったモデル、自分が説明した相手を書く。次に、推奨案が何で、誰が承認したかを書く。
結果を、売上・利益・投資額・コスト・期間・KPI・採択のいずれかで書く。数字が機密なら、対象部門数、拠点数、期間短縮、採択、運用開始など、開示可能な事実を使う。最後に、A/B/C、企業戦略、成長戦略、トランザクション、PMI、Value Creationのどこに接点があるかを一つ選ぶ。
戦略コンサル向けでは数字が有効だが、実額や顧客名を出せない案件もある。数字を捏造したり、競合媒体のサンプル値を自分の実績のように置いたりしてはいけない。
代わりに、次の順で開示可能な単位を探す。
例えば「売上を大幅に増加」と書くより、「社内規程上、売上額は非開示。重点顧客3社でPoCを開始し、検証KPIと追加投資の撤退条件を経営会議で承認取得」と書くほうが、事実の範囲で判断の質を示せる。
既存のコンサル転職の職務経歴書|プロジェクト実績を「課題・判断・成果」に書き換える記事は、課題・判断・成果の基本構造を確認するために使える。今回の記事は、その構造を経営企画の中計、新規事業、投資・再編の3案件へ展開し、期間、対象、分析、成果物、意思決定まで全文で書き切る点に重心がある。
また、転職理由を90秒で整理する記事では、なぜ転職するかを面接で伝える準備を行う。ここで作るプロジェクト記載は、転職理由の文章ではなく、面接で「あなたは何を分析し、どう判断したか」と深掘りされたときの原資料である。既存の英文レジュメ記事では、英語求人に対してSummaryやBulletsを作る方法を扱っているため、今回の日本語職務経歴書の実績を先に整理したあとに使う。
匿名化については、既存の匿名化記事で扱っている考え方と同じく、顧客名・金額・案件名が組み合わせで特定されないかを確認する。数字を架空例へ置き換えることと、実績を盛ることは別である。提出版では、守秘義務に抵触しない範囲で、対象部門数、期間、成果物、意思決定の事実を残す。
経営企画や事業会社の企画職で積んだ経験は、戦略コンサルへの転職材料になり得る。ただし、肩書や担当領域を並べるだけでは、戦略テーマを考えたのか、意思決定資料を作ったのか、実行管理だけだったのかが伝わらない。まず1件を選び、期間・対象・課題・分析・成果物・意思決定・結果へ分けて書く。そのうえで、応募する案件タイプを決める。
SymmetryLabは全員が大手外資コンサル出身で、丁寧なケース面接対策と高い内定率を強みにしている。自分の実績が戦略系、成長戦略、トランザクション、Value Creation、PMO・実行支援のどこに接続するかを整理したい人は、コンサル転職ならSymmetryLabへ相談してほしい。